「あなたの犬を保護しました。治療費を今すぐ払って」 AI画像で飼い主を狙う迷子ペット詐欺

FTCは2026年6月24日、動物好きや迷子ペットの飼い主を狙い、盗用・加工画像やAI生成ディープフェイクを使って金銭や個人情報を奪う詐欺へ注意を呼びかけました。詐欺師は「あなたのペットが事故に遭い、動物病院で治療している」などと名乗り、AIで作ったペットの画像や動画を証拠として送り、治療費を急いで支払わせようとする場合があります。 写真が本物に見えるかを見抜くことより、連絡してきた相手とは別に、動物保護施設や病院の公式番号へ自分から連絡して確認する方が有効です。

  • SNSで迷子ペットの情報を投稿する人
  • 犬や猫などのペットを飼っている人
  • 動物保護団体やシェルターへ寄付する人
  • AI生成画像を使った詐欺について知りたい人
確認レベル 5 送金前に施設・病院へ独立確認
危険度ではなく、必要な確認の程度を表しています。

画像や電話番号が本物らしくても、金銭・認証コードを渡す前に、公式サイトから確認した連絡先で施設や病院へ直接確認してください。

Step 1

身近な事例を知る

SNSへ迷子犬の写真を投稿した翌日、「保護しました。でも事故に遭っていて緊急手術が必要です」と連絡が来た

相手は地元の動物保護施設や病院を名乗り、投稿した犬によく似た画像まで送ってきました。写真では犬が診察台に横たわっており、飼い主は「本当に見つかった」と感じます。しかしMultnomah County Animal Servicesは2026年4月、迷子ペットの飼い主を狙い、保護施設を装って治療費や引き取り費用を要求する詐欺について警告しました。同機関によると、AIでペットの画像を作ったり、正規の電話番号やメールアドレスを偽装したりする場合もあります。

Step 2

あなたならどうする?

迷子ペットを探しているとき、「保護しました」と写真付きの連絡が来た場合、最も安全な確認方法は?
Step 3

確認ポイント

優先して確認

「今すぐ払わないと助からない」と急かされていないか

緊急性を強調して確認する時間を奪うのは、詐欺でよく使われる手口です。FTCも急いで判断しないよう案内しています。

優先して確認

相手が名乗る施設へ自分から確認したか

送られてきた電話番号ではなく、公式サイトなどで自分で確認した連絡先を利用します。

優先して確認

ギフトカード・暗号資産・送金アプリなどを指定されていないか

FTCは、治療費としてギフトカード、決済アプリ、暗号資産、送金サービスのみを要求する場合は詐欺だと注意しています。

優先して確認

写真だけを「保護した証拠」にしていないか

AI生成や画像加工によって、自分のペットに似た画像を作れるため、写真単体では本人確認になりません。

優先して確認

電話番号が本物に見えることだけで信用していないか

Multnomah County Animal Servicesは、正規の電話番号やメールアドレスを偽装する手口もあると警告しています。

優先して確認

認証コードを送るよう求められていないか

SMSなどで届く認証コードはアカウント保護のための情報です。第三者へ渡さないようにします。

できれば確認

画像が別の投稿から盗まれていないか

FTCは、寄付や保護動物の投稿について逆画像検索を行い、画像の盗用を確認する方法を案内しています。

できれば確認

公式の保護情報に同じ動物が掲載されているか

施設の公式サイトや公式SNSに保護動物情報がある場合は照合します。Los Angeles County DACCも、寄付や里親申込み前に公式施設の情報を確認するよう案内しています。

Step 4

現時点での見立て

確度は高めAI画像を見抜くより、「本当にその施設が保護しているか」を確認する

迷子になったペットの写真が送られてくれば、冷静に画像を分析するのは難しくなります。そこへ生成AIが加わると、本物らしい証拠を短時間で作れるようになります。しかし対策までAI鑑定へ頼る必要はありません。画像が本物でも偽物でも、名乗られた施設へ公式窓口から確認すれば話の整合性を確かめられます。AI時代ほど「証拠を見る」より「別経路から確認する」という習慣が強い防御になります。

Step 5

安全な対処方法

安心につながる行動

  • 迷子ペットの投稿後に連絡が来ても、まず送金せず確認する飼い主の不安と緊急性を利用して支払いを急がせる手口が確認されています。
  • 動物病院や保護施設名を自分で検索して公式連絡先を確認する詐欺師が示した電話番号やメールアドレスを使わずに独立確認できます。
  • 保護施設の公式サイトや公式SNSで情報を照合するAI生成・加工画像だけで判断せず、施設側の公式情報を基準にできます。
  • 画像の逆画像検索を行う盗用された画像が過去の別投稿や別の動物として使われていないか確認できます。FTCもこの方法を推奨しています。
  • 認証コードは誰にも渡さないMultnomah County Animal Servicesは、迷子ペット詐欺で認証コードを要求する手口も警告しています。
  • 不審な連絡はスクリーンショットなどを保存して通報する日時、電話番号、メッセージ内容などを残すと、施設や警察への報告に利用できます。
  • SNSは捜索のために活用しつつ、金銭要求だけ確認レベルを上げるSNSでの情報共有自体をやめる必要はなく、リスクの高い場面だけ確認手順を追加できます。

避けたい行動

  • 自分のペットに似ている写真だから本物と判断するFTCや地方自治体は、AIでペットの画像を生成・加工する手口を警告しています。
  • 電話番号が地元施設と同じだから信用する電話番号などの表示情報が偽装される場合があります。
  • 「治療しないと死ぬ」と言われて確認前に支払う緊急性を利用して冷静な確認をさせないことが詐欺の狙いになる場合があります。
  • SMSで届いた認証コードを相手へ伝えるアカウント侵害や不正サービス登録などへ利用される可能性があります。
  • AI画像検出ツールの結果だけで詐欺かどうかを決める詐欺の確認対象は画像だけではなく、施設の実在性、連絡経路、支払い要求など複数あります。
  • AIが使われる可能性があるからSNSで迷子情報を共有しないSNSは捜索や地域での情報共有に役立ちます。利用を避けるより、金銭や個人情報が関わる場面で確認手順を追加する方が現実的です。
Step 6

AIの前向きな活用

AI時代でも、SNSは迷子ペット捜索の大切な道具として使える

今回の注意点は「ペットの写真をSNSへ出すな」という話ではありません。SNSやオンラインの迷子情報は、多くの人へ短時間で捜索情報を届けられる便利な仕組みです。問題は、その公開情報を利用して詐欺師も接触できることです。そこで「情報共有は積極的に行う」「保護連絡は確認する」「金銭要求では公式窓口へ戻る」と段階を分ければ、便利さを残したまま安全性を高められます。

  • 迷子情報を地域SNSや公式迷子ペットサービスへ掲載する
  • 届いた目撃情報を地図上で整理するためAIを使う
  • 複数の目撃情報をAIへ整理させ、捜索エリア候補をまとめる
  • 保護施設や動物病院の公式連絡先一覧を作る
  • SNS投稿文をAIに読みやすく整理してもらう
  • 詐欺の可能性があるメッセージをAIへ見せ、確認すべき項目を整理する
誠のアイコン

誠主任からひとこと

ペットがいなくなった時に「見つかりました」と連絡が来たら、普段なら怪しいと感じる支払い方法でも信じてしまうかもしれません。そこへ自分のペットによく似た写真まで付いていれば、なおさらです。だからこの手口は、「AI画像を見抜けるようになりましょう」だけでは守りにくいと思います。写真はいったん横へ置いて、名乗られた施設の公式番号へ自分から電話する。確認先を切り替えるだけなら、気持ちが焦っている時でも比較的実行できます。AIが証拠を作れる時代ほど、確認経路の方を信用したいですね。

今回、覚えておきたいこと

「ペットを保護した」という写真より、施設の公式窓口から確認できた事実を信用する。

情報源

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