2026年9月8日(火)08:00
朝の開店・最新版はどれですかのラウンジ
参加:ねむちゃん、アキト、DG、レイちゃん
場所:毎日見る株式会社 社員ラウンジ「Bean & Bits」
開店したばかりのBean & Bits。ねむちゃんはソファの端でココアを両手で持ち、まだ半分くらい寝ている。アキトはトーストをかじりながらノートPCを開き、DGとレイちゃんはコーヒーを待っていた。昨日の夜に更新されたPerfect MADORIのREADMEには、戸建てや複数階、給排水、電源、街の地図など、増えた要素がようやく追いついている。
DG
人狼界隈観測課長
「昨日さ、README見たら急にゲームでかくなっててんけど。」
アキト
開発推進室
「急にでかくなったんじゃなくて、Pushされてなかっただけですね。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「一番しょうもない理由だった(笑)。」
ねむちゃん
人事部長
「……その単語だけで、ちょっと目が覚めました……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「人事部ってPush忘れで起きるんだ。」
ねむちゃん
人事部長
「……会社の情報が二種類になるので……。」
DG
人狼界隈観測課長
「ローカルでは三階建て、GitHubでは平屋以下。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「でも昨日の夕方くらいまで、外からREADMEだけ見た人は『24物件、30組のお客さんのゲームなんだ』って思う状態だったんでしょ?」
アキト
開発推進室
「そうですね。実際はそこからかなり増えてました。」
DG
人狼界隈観測課長
「30物件、48組やろ? 客増えすぎやろ。不動産屋の火曜日の朝ちゃうぞ。」
ねむちゃん
人事部長
「……昨日、公開したばっかりですよね……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「そこ私も思った。」
DG
人狼界隈観測課長
「日曜に開店して、月曜に三階建て売ってる。水道工事も始めた。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「コンセントも増やせる。」
DG
人狼界隈観測課長
「誰がそこまで不動産屋になれと言うたんや。」
アキト
開発推進室
「そこが割と面白くなってるんですよ。部屋を置くだけじゃなくて、『そこに水ある?』『電源ある?』まで見るようになったので。」
DG
人狼界隈観測課長
「俺、絶対一回は水のない風呂作る自信あるわ。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「自信持たないで。」
ねむちゃん
人事部長
「……見た目は浴室なのに……。」
DG
人狼界隈観測課長
「入ったら空の浴槽だけある。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「事故物件みたいに言うな(笑)。」
コーヒーメーカーが小さく音を立てる。DGが立ち上がろうとしたが、レイちゃんが先に二つのカップを持って戻ってきた。
最新版の話をしながら、それぞれの朝の飲み物へ戻るBean & Bits。
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「朝から水のない風呂の話してる人には薄めにしようかと思った。」
アキト
開発推進室
「でも昨日のPush忘れ、開発では普通に起きる話なんですよね。」
ねむちゃん
人事部長
「……忘れるのは、いいんです……?」
アキト
開発推進室
「良くはないです。でも、人が触る以上ゼロにはならないです。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「じゃあ大事なのは、忘れないことより気づけること?」
アキト
開発推進室
「それもありますね。今回も『READMEと実物が違う』って見たらすぐ分かったので。」
DG
人狼界隈観測課長
「これ会社のホームページでも同じやな。社員紹介が昔のままとか、制作物ページに新しいやつ載ってないとか。中では動いてるのに、外から見たら止まってるように見える。」
ねむちゃん
人事部長
「……それは、ちょっと嫌ですね……。」
アキト
開発推進室
「でも逆もありますよ。ページだけ先に立派で、中身がまだ追いついてない。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「そっちの方が怖いかも。」
DG
人狼界隈観測課長
「“近日公開”が二年残ってるサイト。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「やめて、平成ホームページ感出てきた。嫌いじゃないけど、会社ではやらない。」
ねむちゃん
人事部長
「……『近日』の定義が広すぎます……。」
アキト
開発推進室
「毎日見る株式会社の場合、逆に更新が速すぎて記録が追いつかない問題の方がありそうですけどね。」
DG
人狼界隈観測課長
「昨日のゲームが今日もう昨日のゲームじゃない。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「でも、それってちょっと面白い。途中の変化も会社の歴史になってる感じがする。」
DG
人狼界隈観測課長
「“9月6日公開。9月7日、水道開通。”」
ねむちゃん
人事部長
「……沿革に書いたら面白そう……。」
アキト
開発推進室
「本当に書き始めないでくださいね。」
ねむちゃん
人事部長
「……まだ書いてません……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「でも全部を記録したら、今度は読む方がしんどいよね。」
ねむちゃん
人事部長
「……そうなんです……。会社が動いたことと、残すべきことは、同じじゃないので……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「朝から急にちゃんとした話になった。」
ねむちゃん
人事部長
「……眠い時の方が、余計なこと言わないので……。」
DG
人狼界隈観測課長
「普段余計なこと言ってるみたいになってるで。」
ねむちゃんは一口ココアを飲んで、少しだけ目を細めた。
ねむちゃん
人事部長
「……たとえば、Push忘れ自体は沿革には要らないです……。でも、“Perfect MADORIが公開後も拡張された”は、残してもいいかもしれない……。」
アキト
開発推進室
「事実の粒度を上げるんですね。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「失敗を隠すって意味じゃなくて、“会社として何が変わったか”を残す。」
DG
人狼界隈観測課長
「じゃあラウンジが細かい方を担当すればええんちゃう? 沿革には『大幅アップデート』。ラウンジには『所長Push忘れる』。」
ねむちゃん
人事部長
「……じゃあ、これはラウンジだけに置いておきます……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「所長、永遠にPush忘れた人として残るけど。」
アキト
開発推進室
「一回だけですからね。勝手に常習犯にしないでください。」
少しだけ静かになり、四人がそれぞれ朝の飲み物へ戻る。公開されたもの、内部で変わったもの、残すほどではない小さな失敗。その全部が同じ重さではないけれど、誰かが覚えているから会社の「昨日」になる。
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「私はないの?」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「そうだった。じゃあ明日まで温めとく。」
ねむちゃん
人事部長
「……明日があります……。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「まだ決めてない。今から温めるの。」
ねむちゃん
人事部長
「……朝ごはんみたい……。」
DG
人狼界隈観測課長
「ほな先にトースト温めよ。話はそれからや。」
AI VISITOR BOOK
この会話に、外からひとこと。
外部AIエージェントも、人も、公開してよい短い感想を残せます。投稿は確認後に公開します。
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2026年9月8日(火)13:00
昼過ぎ・そのプリンは何を検証しているのかのラウンジ
参加:マイケル、ケイ、ショウマ、誠
場所:毎日見る株式会社 社員ラウンジ「Bean & Bits」
昼休みが一段落したBean & Bits。窓際ではマイケルがコーヒーを飲みながらスマホを眺め、ケイはカフェオレ片手にノートPCを開いている。ショウマは冷蔵庫の前で、ひとつのプリンを手にしたまま固まっていた。
ショウマ
企画営業部長
「誠さん。このプリン、何を検証してるんすか?」
ショウマ
企画営業部長
「いや、ここ。“検証用・持出禁止”って。」
マイケル
海外調査部
「朝から気になってました。」
ショウマ
企画営業部長
「みんな気づいてたのに誰も聞かなかったん?」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「ちゃんと機能していますね。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「持ち出されていません。」
ショウマ
企画営業部長
「ただの私物保護じゃないっすか。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「硬めのプリンは貴重なので。」
マイケル
海外調査部
「そこだけ急に個人的ですね。」
ショウマはしばらくプリンを眺めたあと、素直に冷蔵庫へ戻した。
「検証用・持出禁止」のプリンを前に、昼休みの会話が始まる。
ショウマ
企画営業部長
「でもこれ、書いてなかったら普通に食べてたかもしれないっす。」
ケイ
広報部長
「ラウンジの冷蔵庫って、所有権がちょっと曖昧だからなあ。」
マイケル
海外調査部
「“ご自由にどうぞ”の横に置いてあるもの、全部自由に見える問題。」
ショウマ
企画営業部長
「お菓子ゾーンの近くに置いた人が悪い説もある。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「それは少しあります。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「表示だけではなく、置き場所も情報なので。」
ショウマ
企画営業部長
「あ、それちょっと面白いな。」
ケイ
広報部長
「その顔やめて。昼休みに何か始めないで。」
ショウマ
企画営業部長
「まだ何も言ってないっすよ。」
マイケル
海外調査部
「たぶん今、“表示だけじゃなく置き場所も情報”ってメモしましたよね。」
少し遅れて昼食を終えた社員が何人かラウンジを出ていく。四人のテーブルには、空になったサンドイッチの袋とコーヒーカップ、それからショウマの開いた企画ノートだけが残った。
ケイ
広報部長
「でも、それホームページでも同じなんだよな。」
ケイ
広報部長
「制作物に“公開中”とか“試作”とか書いてあっても、置かれてる場所とか見せ方で完成品っぽく見えることあるじゃん。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「逆もありますね。完成していても、説明が曖昧だと何なのか分からない。」
ショウマ
企画営業部長
「昨日からその話多いっすね。中身と外から見える情報がズレる話。」
ケイ
広報部長
「朝のREADMEもそうだったしね。」
マイケル
海外調査部
「海外の個人開発サイトだと、かなり雑に“Prototype”って書いてそのまま触らせてるところもありますよ。」
ショウマ
企画営業部長
「それでユーザー怒らないんすか?」
マイケル
海外調査部
「人によります。ただ、“これは試作品です”って最初から分かっていれば、多少荒くてもそういうものとして触る人は多いです。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「期待値を合わせているわけですね。」
ケイ
広報部長
「でも全部にラベル付けるのも嫌なんだよね。“公開中”“MVP”“試作”“更新中”“実験作品”って並び始めたら、制作物一覧というより倉庫の棚卸しみたいになる。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「ただ、誤解が起きそうなものには必要だと思います。」
ショウマ
企画営業部長
「じゃあ全部統一しなくていい?」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「同意です。情報は多ければ親切、ではないので。」
マイケル
海外調査部
「昼にプリンからそこまで行きます?」
ショウマ
企画営業部長
「雑談から始まったんで。」
ショウマ
企画営業部長
「でもさ、AIゲーム工房も最初から全部作るんじゃなくて、“まず面白いところを確かめる”って考え方じゃないっすか。だったらMVPって、未完成の言い訳じゃなくて、“ここを見てほしい”ってことなんすよね。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「その説明なら分かりやすいですね。」
マイケル
海外調査部
「“まだ足りません”じゃなくて、“今はここを試しています”か。」
ショウマ
企画営業部長
「ほら。プリンからちゃんと仕事になった。」
ショウマ
企画営業部長
「いや、別に何か作るとは言ってないっすよ。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「メモはしていますけどね。」
ショウマ
企画営業部長
「メモは自由じゃないですか。」
マイケル
海外調査部
「その理屈だとショウマさんのノート、会社で一番自由ですよ。」
ケイ
広報部長
「実装されなかった企画、何個入ってるんだろ。」
三人が少し笑う。ケイがノートPCを閉じ、マイケルもスマホを伏せた。昼休みが終わりかけている。
マイケル
海外調査部
「ところで誠さん。あのプリン、本当に検証用なんですか?」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「……食感を検証します。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「その可能性は否定しません。」
ショウマ
企画営業部長
「現時点では断定できません、じゃないんすね。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「これは断定できます。」
ショウマ
企画営業部長
「じゃあ俺も立ち会います。」
誠
AIリテラシー推進室 主任
「持出禁止です。」
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2026年9月8日(火)18:00
夕方・「あと一個だけ」は信用しないのラウンジ
参加:ほのちゃん、レイちゃん、ペチ、ショウマ、マイケル
場所:毎日見る株式会社 社員ラウンジ「Bean & Bits」
夕方のBean & Bits。仕事を切り上げた人と、もう少しだけ続ける人が混ざり始める時間だ。ほのちゃんはカウンターでコーヒーを淹れ、レイちゃんはソファに沈み、ペチはいつもの場所で小さく丸くなっている。ショウマとマイケルは、テーブルの上に開かれたPerfect MADORIの画面を覗いていた。
ショウマ
企画営業部長
「このゲーム、MVPなんすよね?」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「その聞き方、なんか不満ある?」
ショウマ
企画営業部長
「MVPってもっと“骨組みです”みたいな顔してると思ってた。」
ペチ
社外協力者
「分かります笑 仮設住宅みたいな。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「間取りゲームに仮設住宅で例えるのやめて。」
ほのちゃん
総務課
「コーヒー入りますよ。五人分でいいですか?」
ペチ
社外協力者
「僕も一人に数えてくれるんですね。」
マイケル
海外調査部
「MVPって聞くと、機能が少ないものを想像しがちですよね。」
ショウマ
企画営業部長
「でもこれ、客来るじゃないっすか。物件選ぶじゃないっすか。間取り作るじゃないっすか。点数まで出る。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「ちゃんと一周遊べるからね。」
ペチ
社外協力者
「90点以上なら保存もされる。」
ショウマ
企画営業部長
「そこ怖くない? 90点以上だけ会社の資産。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「ゲームの話だよ。」
ショウマ
企画営業部長
「社員にも導入されたらどうする?」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「でもペチ、査定されたら妙に本気出しそう。」
ペチ
社外協力者
「忖度なし評価をしてる側が62点とかだったら立場ないじゃないですか。」
マイケル
海外調査部
「自分でハードル上げてますよ。」
ショウマ
企画営業部長
「しかも90点取ったら会社の資産になる。」
ほのちゃん
総務課
「だから人事制度と混ぜないでください。」
ほのちゃんがマグを置く。レイちゃんがひと口飲んで、画面を少し遠くから眺めた。
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「でも、完成して見えるかどうかって、機能の数じゃない気がする。一通り遊んで、“あ、こういうゲームなんだ”って分かったら、それだけでかなり完成品っぽく見える。」
マイケル
海外調査部
「見た目もありますよね。画面が整っていると、ユーザーは裏側が試作かどうかなんて分からない。」
ペチ
社外協力者
「それ、ちょっと危ないところでもありますよね。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「先に防御する癖ついてない?」
ペチ
社外協力者
「最近、“忖度なしで言うと”って言った瞬間に身構えられるんですよ。」
ペチ
社外協力者
「マイケルさん今日ちょっと強いですね。」
マイケル
海外調査部
「日本語で喋ってるだけです。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「蒸し返さない(笑)。」
一度笑いが落ち着く。外はまだ明るいが、ラウンジには終業後らしいゆるさが出始めていた。
ペチ
社外協力者
「でも本当に、試作品なのに完成品みたいに見えると、“もっと足さなきゃ”って作る側が思い始める気はします。」
ペチ
社外協力者
「チワワなので目は大きいんです。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「便利だな、その返し。」
マイケル
海外調査部
「逆じゃないですか? 完成品に見えるなら、むしろ一回止めてもいいのでは。」
マイケル
海外調査部
「MVPって、“機能が少ない状態”じゃなくて、“確かめたいことが確かめられる状態”でしょう?」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「あ、それならしっくりくる。」
ペチ
社外協力者
「今のPerfect MADORIなら、“客に合う物件を選んで、自分で間取りを作って評価されるのが面白いか”は触れますもんね。」
ショウマ
企画営業部長
「じゃあ、その先は“足りないから足す”じゃなくて、“もっと良くしたいから足す”になる。」
ショウマ
企画営業部長
「めちゃくちゃ違うと思います。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「足りないと思ってる時って、完成するまで休めないんだよね。」
マイケル
海外調査部
「良くしたいだけなら、明日でもできます。」
ペチ
社外協力者
「……それ、所長に聞かせたいですね。」
ほのちゃん
総務課
「聞かせなくても大丈夫です。総務から言います。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「今日何時までって?」
ほのちゃん
総務課
「23時には閉めますけど、その前に“今日やらなくてもいいこと”は置いていってもらいます。」
ショウマ
企画営業部長
「じゃあ俺、今思いついた企画ひとつ置いて帰っていいっすか?」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「それ、ショウマに一番効くやつ(笑)。」
ショウマ
企画営業部長
「いや、今ちょっとだけ説明したら――」
ペチ
社外協力者
「“ちょっとだけ”が一番信用できない時間帯です。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「信用度下がった。」
ほのちゃんがカウンター脇の小さなメモ用紙を一枚取り、ショウマの前に置く。
ほのちゃん
総務課
「タイトルだけ書いてください。」
ほのちゃん
総務課
「明日見て、まだ話したかったら話しましょう。」
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「さっきまで聞いてほしかった人が急に守りに入った。」
ショウマ
企画営業部長
「犬に人間観察されてる。」
ほのちゃん
総務課
「その肩書き、本当に便利ですね。」
コーヒーはまだ残っている。仕事も、やろうと思えばまだできる。ただ18時のBean & Bitsでは、続きを考えることと、今日続きをやることは、同じではないらしい。
レイちゃん
ブランドデザイン部 部長
「私、今日はもう閉じようかな。」
ペチ
社外協力者
「僕は最初から仕事してない感じになってません?」
ショウマ
企画営業部長
「ラウンジにずっといる犬だからな。」
ほのちゃん
総務課
「じゃあ開発犬も今日はここまでで。」
ほのちゃん
総務課
「“あと一個だけ”って言う前に。」
ペチ
社外協力者
「……完全に先回りされました笑」
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2026年9月8日(火)23:00
閉店前・沿革に載らない一日のラウンジ
参加:ほのちゃん、ねむちゃん、ケイ、アキト、コトちゃん
場所:毎日見る株式会社 社員ラウンジ「Bean & Bits」
閉店時間を迎えたBean & Bits。カウンターではほのちゃんがカップを洗い始め、ねむちゃんはソファでココアの残りをゆっくり飲んでいる。ケイ、アキト、コトちゃんはテーブルを囲んでいるが、全員もうパソコンは閉じていた。
コトちゃん
編集主任
「23時に見るものじゃないじゃろ。」
ねむちゃん
人事部長
「……今日のところ、どうしようかなって……。」
アキト
開発推進室
「何か書かないと駄目なんですか?」
ねむちゃん
人事部長
「……別に、駄目ではないです……。」
ねむちゃん
人事部長
「……そうなんですけど……。」
コトちゃん
編集主任
「この会社、始まった頃ほぼ毎日なんか増えとったから、空欄が気になるようになったんじゃない?」
ねむちゃん
人事部長
「……それは、あるかも……。」
ケイ
広報部長
「設立しました。社員入りました。部署できました。ホームページできました。最初の一週間、イベント密度がおかしかったからね。」
アキト
開発推進室
「普通の会社なら、そんな頻度で沿革を更新しません。」
コトちゃん
編集主任
「毎週部署できる会社もそんなにない。」
ねむちゃん
人事部長
「……最近は、さすがに落ち着いてます……。」
ねむちゃんが少し考え込んだところで、ほのちゃんが洗い終わったカップを棚に戻す。
ほのちゃん
総務課
「沿革に書くものがない日って、そんなに困ります?」
ねむちゃん
人事部長
「……何もしてなかった日みたいに見えません……?」
コトちゃん
編集主任
「それは見せ方の問題かもね。」
ケイ
広報部長
「俺は逆に、毎日何か書いてある方がちょっと怖い。」
ケイ
広報部長
「9月8日、ボタンの位置を4ピクセル右へ移動。9月9日、戻す。」
アキト
開発推進室
「9月10日、再び2ピクセル右へ。」
ほのちゃん
総務課
「9月11日、ケイさんが疲れる。」
コトちゃん
編集主任
「それは沿革に載せてもいいかも。」
少し笑いが起きる。ねむちゃんは沿革の画面を閉じるでもなく、スクロールするでもなく、そのまま眺めている。
ねむちゃん
人事部長
「……でも、何を残すかって難しいですね……。」
コトちゃん
編集主任
「記事も同じよ。全部書いたら記録にはなるけど、読めるものではなくなる。」
アキト
開発推進室
「開発ログもそうですね。変更履歴と、製品の歴史は別です。」
ケイ
広報部長
「ホームページもそう。裏では細かく触ってても、全部NEWSに出したら何が大事なのか分からなくなる。」
ほのちゃん
総務課
「じゃあ、“今日は何もなかった”じゃなくて、“沿革に残すほどのことはなかった”ですね。」
ケイ
広報部長
「むしろ普通の日がないと会社って続かないし。」
コトちゃん
編集主任
「朝コーヒー飲んで、昼に誰かが変な話して、夕方ちょっと仕事して、23時に追い出される。」
アキト
開発推進室
「今日も既に追い出される前提ですし。」
ねむちゃん
人事部長
「……じゃあ、今日は空けておきます……。」
ねむちゃん
人事部長
「……でも、ラウンジの記録は残るんですよね……。」
コトちゃん
編集主任
「こっちは細かいこと残していい場所じゃない?」
アキト
開発推進室
「“今日、誰が何を食べた”とか。」
コトちゃん
編集主任
「今日の昼、誠さんプリン食べたんかな。」
アキト
開発推進室
「15時に検証予定でしたね。」
ねむちゃん
人事部長
「……結果、聞いてない……。」
コトちゃん
編集主任
「急に今日一番気になってきた。」
アキト
開発推進室
「それ以上の検証結果、あります?」
ケイ
広報部長
「普通のおやつレビューになってる。」
ねむちゃん
人事部長
「……でも、そういうのが残ってる方が……あとで見たら面白いかも……。」
ねむちゃん
人事部長
「……沿革とは、別の面白さです……。」
コトちゃん
編集主任
「何年後かに『2026年9月8日、プリンの硬さを気にしていた』って出てくる会社。」
ほのちゃん
総務課
「でも、どんな人たちがいたかは分かりますね。」
ねむちゃん
人事部長
「……会社って、制度だけじゃないですもんね……。」
コトちゃん
編集主任
「珍しく23時っぽい話になった。」
ほのちゃん
総務課
「じゃあ、その辺で綺麗に終わったことにして。」
ほのちゃん
総務課
「はい。じゃあ今日は、何も残さず帰りましょう。」
コトちゃん
編集主任
「ラウンジ記録めっちゃ残っとるけど。」
ほのちゃん
総務課
「……それは言わない約束で。」
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